楽しく、勇気づけられるレイバーフェスタ(大阪)

 恒例の「レイバーフェスタOSAKA」が12月14日、「エルおおさか南館」で開かれ、映画「蟹工船」や「落語」それに「3分ビデオ」など、労働と社会をテーマにした文化表現の場に140人が集まった。

 「フェスタ」も今回で5回目、「働く女性の人権センター・いこ☆る」の津村明子さんが司会を務め、初めに小林多喜二原作・山村聰監督の映画「蟹工船」が上映された。一躍ベストセラーになり、ブームとなった蟹工船は、現代の酷い労働状況の原点ともいうべき昭和初期の、会社と労働者、そして権力を象徴する軍との関係を描いている。救いのない暗い映画だが、朝鮮戦争下の50年代初期に撮影された時代性を色濃く反映した作品でもある。資本の利益をあげるために労働者を虫けらのように扱う「蟹工船」状況は、残念ながら今の日本社会にも続いている。

 このあと、昼休み休憩に入り、軽食(餃子スープが人気)をとったあと、東京の3分ビデオ12本を一挙上映。緊張する団体交渉や闘争の画面が多かったせいか、アニメーションの「サンタ民営化」が一番好評だった。

 午後はアメリカの港湾労働者のストライキを描いたドキュメンタリー「NO PEACE NO WORK(平和なくして労働なし)」に続いて、在日英国人、ダイアン吉日さんによる創作落語「ワンダフル・ジャパン」が上演された。来日18年のダイアンさんは達者な日本語で「まくら」を語ったが、本編は英語。異文化衝突の面白さと、日本人の外国人に対する発想のワンパターンぶりを風刺し、会場は笑いに包まれた。

 締めくくりは関西勢の制作による3分ビデオ。初回の6本から、8本、10本、13本と順調に増え続け、今年は14本が集まった。特に今年は、6回にわたって実施されたビデオ制作講座の講座生の作品が目立った。なかでも、親子3人の生活を題材にした福西美穂さんの「家族の肖像2008」や、4年にわたる自分の免職処分反対闘争をまとめた伊澤絵梨子さんの「私が教室に戻るまで」は、いずれも初作品ながら、人生と労働を、凝縮して表現した佳品だった。

 集まったアンケートは去年の2倍にあたる58通、書き込みも多く、「関西の3分ビデオくらいなら(!)自分にも作れそうだ」「来年はビデオ制作講座を受けたい」という声もあり、楽しく、考えさせられ、勇気づけられるレイバーフェスタであった。

(小山帥人記)

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レイバーフェスタ 2008 OSAKA
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  • 2008/12/16 20:10
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